(1)糖尿病とは何か?

 糖尿病とは、インスリンが分泌されなくなったり、インスリンが分泌されても効かなくなるなどの原因により細胞が糖を細胞内へととり込むことができなくなり、慢性的に高血糖となる疾病である。

 1型糖尿病(自己免疫や遺伝因子などが原因となり、膵臓のβ細胞が破壊され、インスリンの分泌が低下して高血糖になる型)と2型糖尿病(遺伝因子や生活習慣によりインスリン分泌障害とインスリン抵抗性の増大が生じ、慢性的な高血糖となる型)に分かれる。

(2)糖尿病の症状

 糖尿病により高血糖となっても、すぐには症状が出るわけではないが糖尿病性神経障害、虚血性心疾患、脳梗塞、糖尿病網膜症、糖尿病足病変、糖尿病こん睡など

(3)糖尿病の診断

①空腹時(8~12時間絶食後)の血糖測定
②高濃度ブドウ糖液摂取2時間後の血糖測定
③血糖または糖化ヘモグロビンの随時測定
など。

(4)糖尿病の治療

①薬物療法

 糖吸収調整薬(α-グルコシダーゼ阻害薬)、インスリン分泌促進薬(SU薬・グリニド薬)、インスリン、ビグアナイド薬(メトホルミン)、インスリン抵抗性改善薬(チアゾリジン誘導体)などの投与。

②生活習慣改善

 食事改善や運動など。

(5)裁判例

大阪地方裁判所平成12年1月27日判決

 右第一趾内側の自潰した水疱についての治療中に、糖尿病壊疽を発症して右下肢膝下部切断をした事例。
 裁判所は、医師らに内科的疾患である糖尿病罹患の有無の確認を怠った過失があると判示した。

弁護士 藤田 大輔