血液をサラサラにする薬剤

・血栓症の発生に、動脈では血小板が、静脈などで血液が滞るために起こる血栓症では凝固因子の働きが重要。
・狭心症、心筋梗塞、脳梗塞など動脈で起こる血栓症では、主に抗血小板薬が使われ、人工弁置換術後、心房細動、深部静脈血栓症、肺梗塞など主に血流の乱れや鬱滞(うつたい)による血栓症では、抗凝固薬が主に使われる。
・日本で主に使用されている抗血小板薬にはアスピリン、クロピドグレル、チクロピジン、シロスタゾールなどがある。

① アスピリン

アスピリンが最もよく使われてる。作用は、血小板の働きを活発化するために必要なトロンボキサンA2を作るシクロオキシゲナーゼという酵素の働きを抑えることによって、血小板同士の結合、血小板の働きを活発にする物質の放出を抑える。現在、1日あたり81mgから330mgという比較的低用量で使用されることが多く、その有効性が確かめられている。

② クロピドグレル、チクロピジン

クロピドグレル、チクロピジンは、血小板同士の結合を促す物質(ADP)が血小板の表面にある受容体へ結合するのを抑えることで、血小板の働きを抑制する。アスピリンとクロピドグレル(もしくはチクロピジン)は、血小板に対する効き方が違うので、両方を合わせて使うことで、さらに強力な抗血小板療法が期待できる。

③ シロスタゾール

シロスタゾールは、血小板の働きを活発にするために必要なホスホジエステラーゼを抑えることによって血小板の働きを抑制する。薬を止めてから、その効果がなくなるまでの時間が短いという利点がある。

・血小板の働きには、さまざまな仕組みが関係しているので、先に挙げた薬とは異なった仕組みで血小板の働きを抑える薬もある。ベラプラスト、サルボグレラート、オザグレルなど。
抗血小板薬の効果は、個人差があまりなく、抗凝固薬のように投与量を決めるための血液検査は通常はしません