シャント手術

・血液透析を行うには1分間に150~300mlの血液を循環させる必要がある。

・血液量を確保するため、動脈と静脈を手術でつなぎ合わせ、血管を太くする。

・シャントを長期間していると、血管がつまったり、細くなったりする(シャント障害)。

手術方法

① 通常、局所麻酔で手術。
② 吻合する予定の静脈と動脈の間の上の皮膚を切開。
③ 静脈と動脈をそれぞれ周りの組織よりきれいに剥離。
④ 静脈に生理食塩水を注入し中枢(上腕)側への開通を確認。
⑤ 静脈と動脈にそれぞれ5~6mm程度の割線をいれ、孔をあける。
⑥ 静脈と動脈を吻合。
⑦ 動脈から静脈への流れを確認し、出血がないことを確認し皮膚を閉じて手術終了。

シャント合併症

シャント閉塞

 血栓等何らかの理由により、シャント血が流れなくなり閉塞する。シャント側の手・指の冷感で気づくこともあるが、次回透析時まで全く気づかない場合もあり、毎日数回は自分でスリルを確認する。閉塞して間近であれば、血管拡張術及び血管内血栓除去術で対処できるが、再手術が必要となる場合がある。

静脈怒張

 シャント作成により、静脈に動脈血が流れ込むため、靜脈怒張は必ずあるが、静脈中枢部の閉塞・狭窄による病的な場合は、血管拡張術、シャントバイパス手術が必要となる。

シャント狭窄

 血管の内膜肥厚等により、部分的に狭窄部位があり末梢部の圧が高くなる。
 血管拡張術の最適用が必要となる。

仮性動脈瘤

 シャント作成により静脈血管の圧が高く、同一部位への頻回な穿針等により血管内膜が弱くなり、瘤を作る。瘤が大きくなる場合は、外科的手術が必要となる。

スチール症候群

 シャント血が中枢部に多く流れてしまい、末梢部の血流量が減少し手先の冷感・疼痛を伴う。シャント部を外科的にバンディングしたり、再シャント手術が必要となる。

静脈高血圧症

 シャント作成により、動脈血が末梢部へ流れすぎ、末梢部が循環不全に陥り、手先の浮腫・疼痛を伴う。中枢部に狭窄があれば血管拡張術により解除する。また、再シャント手術が必要となる場合もある。