(1)巨大児とは

 巨大児とは、奇形などの肉眼的異常がなく、出生体重が4000g以上の児のことをいう。児の出生体重が4500g以上の場合は超巨大児という。妊娠中の体重増加が著しい場合には巨大児出生のリスクが高いとされている。特に妊娠中20㎏以上の体重増加で巨大児出生の頻度が高くなる。母体のBMIが30以上の場合はBMIが20~30の場合に比べて、巨大児出生確率が2倍以上となる。BMIは、体重(㎏)÷{身長(m)×身長(m)}で算出する。

(2)巨大児により生じる分娩リスク

 巨大児は腕神経叢麻痺の分娩損傷を受けやすく、分娩異常として肩甲難産などを起こしやすい。腕神経叢麻痺とは、娩出時に、無理な牽引などによって児の頸部が側方に過伸展し、腕神経叢が損傷され末梢神経に麻痺が出現することである。特にC5、C6の神経根の損傷を上腕神経叢麻痺という。肩甲難産とは児の肩甲が恥骨結合に引っかかり、軽い牽引では娩出させられない状態である。肩甲難産もまた、腕神経叢麻痺を生じる可能性がある。

 出生時体重が4500g以上の場合は、腕神経叢麻痺の後遺症が残る頻度が高い。
 巨大児が疑われる症例で、分娩停止となった場合は帝王切開を行う。
 帝王切開とは子宮に切開を加えて児を分娩する方法である。

弁護士 佐々木 将司