(1)パーキンソン病とは何か?

 パーキンソン病とは、運動緩慢、寡動・無動、筋固縮、安静時振戦、姿勢不安定を特徴とする、突発性で緩徐に進行するCNS変性疾患である。
 65歳以上の人々の約1%、40歳を超えた人々の0.4%が罹患する。

(2)パーキンソン病の症状

① 安静時振戦(ふるえ)

 大部分の患者では、疾患は片手の安静時振戦として潜行性に発症する。
 振戦は安静時に最大となり、運動時には減少し、睡眠時には消失する。

② 筋強剛(力を抜いた状態で関節を他動させた際に抵抗がみられる減少)

 多くの患者に、振戦のない固縮が生じる。固縮が進行するにつれて動きが鈍くなり(運動緩慢)、始動困難(無動)になる。

③ 姿勢不安定

 姿勢は前かがみになり、歩行の開始・方向転換・停止という動作に困難を生じる。
 小刻みに足を引きずって歩くようになり、腕は腰の方へ屈曲し、歩きながら腕を振らなくなる。足取りが急に速くなり、倒れないようにするために急に走り出すことがある。重心を前後に移すと転倒しそうになるが、これは姿勢反射の消失によるものである。

④ その他

 多くの患者に認知症や抑うつ症状がよくみられる。
 また、起立性低血圧、便秘や垂涎などの症状、嚥下困難などの症状がみられることがある。

(3)パーキンソン病の原因

 中脳黒質緻密質のメラニン含有細胞の脱落変性による神経伝達物質(ドーパミン)分泌細胞の変性が主な原因である。
 また、特定遺伝子の突然変異が病因となることが判明している。

(4)診断方法

 CTやMRIによる画像所見では特異的な異常が見られない場合が多いことから、診断は臨床的に行われる。
 安静時振戦や筋固縮の有無、瞬きの頻度減少、無表情、姿勢反射障害、独特の歩行異常の存在の有無により診断される。

(5)治療方法

① 薬物療法

 ドーパミンの前駆物質であるレボドパの投与。レボドパの投与により、運動緩慢(無動)、固縮、振戦のというパーキンソン病の3主徴の軽減がみられる。

② 手術

 投薬の効果が見られず、症状が進行した場合には手術の実施が検討される。
 深部脳刺激術により、視床下核の高周波電気刺激を行う。

③ 理学処置

 患者は、可能な範囲内で日常生活に従事すべきであり、また、活動性を最大限に引き出すために理学的処置が有用である。

弁護士 藤田 大輔