(1)卵管間質部妊娠とは何か?

 受精卵が子宮内腔以外の場所に着床して発育することを「子宮外妊娠」という。
 全妊娠の1%前後の確立で発生する。初産に比べて経産に多い(約80%)。
 子宮外妊娠のうち、受精卵が卵管に着床することを「卵管妊娠」といい、卵管妊娠の中には①間質部妊娠、②峡部妊娠、③腹腔妊娠がある。
 卵管妊娠のうち約2%をしめる稀なケースが、「卵管間質部妊娠」である。
卵管間質部妊娠は、受精卵が卵管の間質部に着床した場合である。

(2)卵管間質部妊娠の症状

 子宮外妊娠も妊娠に変わりがないので、自覚症状としてはつわりなど通常の妊娠と同じである。
 しかし、卵管に妊娠した場合には、卵管内でいつまでも発育し続けることは不可能であることから、流産もしくは卵管破裂を起こす。
 卵管が破裂した場合、腹腔内への出血が起こり、強烈な腹痛を起こし場合によってはショック状態に陥ることもある。

(3)卵管妊娠の原因

 通常、受精は卵管内で起こり、受精卵は約1週間をかけて卵管内を移動して子宮の内腔へと至り、着床する。しかし、以下の①、②の原因などで、受精卵が着床能力を得ても子宮内腔に到達していない場合に卵管妊娠が起こる。

① 受精卵を子宮の内腔へと移動させる卵管上皮にある線毛の運動異常
② 卵管の通過性障害

 などが考えられる。

(4)子宮外妊娠の診断方法

妊娠:尿検査
妊娠場所:経膣式超音波検査、内診、ダグラス窩穿刺、子宮内の試験的掻爬、腹腔鏡

(5)子宮外妊娠の治療方法

薬物療法:メトトレキセートという抗ガン剤を投与することにより妊娠組織を消失させる。

外科的治療:
① 血行動態的に不安定な場合、緊急の開腹手術が行われ、患側卵管を摘徐するのが原則である。卵管を保存的に手術することが可能な場合、患側の卵管形成術を行う場合もある。
② 卵管妊娠が破裂、流産する前に診断できた場合、腹腔鏡により卵管保存手術が行われる。

弁護士 藤田 大輔