急性感音難聴はある日突然、または2~3日の間に生じる感音難聴の総称であり、その代表的疾患としては突発性難聴などがある。感音難聴とは感音器(内耳・聴神経)の部分に機能障害がある難聴で、伝音難聴とは伝音器(外耳・中耳)の部分に機能障害がある難聴である。発症早期の急性感音難聴は回復が期待できる数少ない感音難聴であり、耳鼻咽喉科の救急疾患として認識する必要がある(今日の治療指針2010年版(volume52)」(医学書院)1201頁乃至1203頁参照)。

 標準的治療法としては、内耳循環障害の改善や細胞保護を目的とするプロスタグランジン製剤と、抗炎症作用を有する副腎皮質ステロイドが併用される(同文献)。

 もっとも、急性感音難聴では必ずしも初診時に確定診断ができるわけでなく、基本的には突発性難聴に準じた治療を開始しながら鑑別を進めることになる。また、急性感音難聴で聴力回復が期待できるのは発症後約2か月以内で、早期治療が重要である(同文献)。