弁護士法人ALG&Associates

弁護士  金﨑 浩之


1 クロストリジウム・ディフィシル(Clostridium Difficile)とは

 ・偏性嫌気性菌のグラム陽性桿菌

 ・芽胞を形成する。空気中では、芽胞の形で存在する。芽胞が経口的に感染し、しかも胃酸に対して強いことから、容易に腸管に到達する。

 ・C.difficileの感染経路は、糞口感染。便に排出されるので、便によって汚染されたもの(便器、浴槽、電子直腸内体温計など)は全てC.difficileの芽胞のリザーバーとなりうる。

 ・一旦院内がC.difficileに汚染されると、通常数ヶ月から数年にわたって、芽胞が存在するため、医療従事者を介して院内感染が拡大するおそれがある。

 ・全ての菌が感染症を引き起こすのではなく、毒素産生株(約30%)が感染症の原因となる。

2 CDI(Clostridium Difficile Infection)とは

 ・Clostridium Difficile感染症の総称。

 ・CDと菌交代
  CDは、偏性嫌気性グラム陽性桿菌で、一般的な抗菌薬に耐性であるため、抗菌薬投与で多くの腸内細菌が減少した結果、異常繁殖する(菌交代減少)。

 ・CDIのTonna分類(5類型)
  ①無症候性保菌(健常者の5%、1週間入院した患者の10%、4週間入院した患者の50%)
  ②単なる抗菌薬関連性下痢(うち、20%がCDに起因)
  ③偽膜のない下痢症
  ④偽膜性腸炎(CDIの約10%)
  ⑤劇症偽膜性腸炎(CDIの約3%)

 ・CDIのうち、偽膜を形成する重症型の腸炎を”偽膜性腸炎”という。

_________________

参考文献

・松井敏幸ほか編「ここが知りたい!偽膜性腸炎/CDI」(文光堂)