弁護士法人ALG&Associates

弁護士 金﨑 浩之


 皆さん、CTの被曝量ってどのくらいだかご存じですか?

 1回のCT検査で10ミリシーベルトだそうです。

 この10ミリシーベルトって、多いんだか少ないんだか分かりにくいですよね。

 では、単純X線撮影、すなわち、いわゆるレントゲンはどのくらい被爆するのでしょうか?

 何と、単純X線撮影1回の被爆量は、0.01ミリシーベルトなんです。

 そうすると、CTの1回被曝量は、単純X線撮影1回分の1000倍ということになります。

 これって、何だかすごそうに思いませんか?毎日、単純X線撮影を行っても、年間で365回にしかなりません。CT1回分に遠く及ばないんですね。

 でも、これって数字のマジックでして、だからといってCTの被曝量が多いとは言えません。

 単純X線との比較をしているだけですから。


 では、次の比較はどうでしょう。

 福島の避難基準とされている年間被曝量はいくつかご存じですか?

 実は、たったの20ミリシーベルト/年です。つまり、CT2回分なんですね。

 もし年に2回CT検査を受けている人がいれば、その人は福島の避難基準に相当する被爆を受けていることになるんです。

 このような数字と比較されると、CTの被曝量の多さが分かりますよね。

 年間で2回くらいCT検査を受けている人って、いくらでもいそうです。

 だからといって、この事実から、直ちに医療過誤だなんて騒いではいけません。

 なぜなら、福島の避難基準に相当する被爆を受けても、それ以上のメリット(例えば、癌の診断、脳出血の診断など)があれば、その医療行為は正当化されるからです。