今回は、「医学文献の調べ方」といテーマで書いていきます。

 私は弁護士で医者ではありません。医学文献を調べろと言われてもどうすればよいか戸惑う日々の連続です。普通の人は、医者でもない限り、医学文献のような難しそうな本は家にはないと思います。仮にあったとしても、家庭の医学ぐらいの本だと思います。

 私が、このブログの担当になり聞かされ驚いたことは、私が医療過誤ブログ担当ということ、さらに驚いたことは、当事務所になんと「400冊以上の医療文献」が存在するということです。この数字すごいです。所蔵の一部を見た時、本当に法律事務所かという印象を受けます。さらに、私の事務所には、医療データベースが導入されていました。

 でも普通の法律事務所ましてや一般家庭に医学書がないのは通常です。そこで、医学文献の調べ方について書いていきます。

 まず、「成書」と呼ばれる医学の教科書を調べる必要があります。最新の論文もたくさん出ていますが、最低限の医学的知見を取得するためには、まず成書で勉強する必要があります。成書は大学医学部の図書館に揃っています。ただ、一冊が非常に分厚く何冊かの成書を図書館から運ぶだけでも大変です。また、購入するつもりであれば、楽天・アマゾンなどの通販でも購入できるようです。ただ、値段が非常に高いです。一冊1万円を超えるのも普通です。成書を準備するだけでも一苦労です。

 また、成書を読めば、概要は理解できるものの、医療過誤の原因である過失、言い換えるとどのような注意義務があり、注意義務違反があったかや、過失と結果の因果関係も、なかなか分かりません。そこで次に調べるのが、論文です。論文には、概要でなくその分野の最先端の見識が書かれています。

 論文は従来、雑誌から調べるというのが一般的でした。私の事務所にも蔵書がたくさんあります。しかし、最近では、インターネットによるデータ検索が可能です。便利になりました。ただ、医学文献サービスも有料だということがネックです。

 また、厚生労働省、医療機関、大学、医師会、医師、医薬関係出版社、製薬会社のホームページで症例等を無料で公開していることもあり、これらも参考になります。

 そして、冒頭でも書きましたが、私の事務所には、医療データベースが導入されていました。そのデータベースは、医学書院の「今日の診療プレミアムvol21」というデータベースです。このデータベースには、「今日の治療指針」「今日の診断指針」をはじめ「治療マニュアル」など医学書院書籍13冊が収録されています。また、解説項目約88200件、文中リンク約72000件、図表写真約12200点が収録されています。

 そして、書籍にはない「検索機能」もあります。これにより、毎回目次から該当箇所を探して内容を読んでいかなくても、調べたいキーワードを入れるだけで、調べたい部分を見ることができるようになりました。また、印刷もボタンを押すだけで出てきます。毎回、重い本を持ってコピーしなくてもよいようになりました。

 このデータベースにより、作業が効率化すると思います。この作業の効率化により、高い精度の医療調査ができるようになります。このようにして、医療調査の質も向上させていきたいと考えます。

 以上のように、医学文献の調べ方を紹介しましたが、実際に調べようとすると、どの成書を読めばいいか、なかなか検討がつかないのが現状だと思います。また、非常に時間と労力がかかるのが実情です。もし、本当に困っているなら、「医療過誤」を専門に扱っている「弁護士」のいる事務所で、かつ、蔵書、データベースなどの設備を備えて積極的に取り組んでいる事務所に相談するのも一つの選択肢だと思います。