グラム陰性菌

弁護士 金﨑 浩之


1 グラム染色

 グラム染色によって細菌を染色し、紫色に染まるものをグラム陽性菌赤色に染まるものをグラム陰性菌と言います。

 このうち、最近の形状が球状のものを球菌と呼び、棹状のものを桿菌(かんきん)と呼びます。

 例えば、ヒトの常在菌として知られている黄色ブドウ球菌は、グラム陽性菌ですが、細菌の形状は球状なので、ブドウ球菌という名前がついています。
 ちなみに、球菌には、ブドウ球菌と連鎖球菌があります。

 グラム陰性菌で棹状のものは、グラム陰性桿菌と呼ばれ、その代表的なものは、以下の通りです。


 大腸菌、緑膿菌、赤痢菌、チフス菌、サルモネラ菌、コレラ菌、インフルエンザ菌、ヘリコバクターピロリ菌

 院内感染や敗血症の原因菌などでも有名な緑膿菌も、このグループに入ります。

 最低限、上に掲げられている細菌は覚えていた方がよいでしょう。


2 グラム陰性菌と敗血症

 グラム陰性菌による感染症が敗血症に進展すると、多量のエンドトキシンという内毒素を放出し、血液凝固系を亢進させ、また血小板活性化因子なども放出することによって、ショックに至らしめることがあります。

 これを、エンドトキシン・ショックと呼びます。

 エンドトキシン(=内毒素)は、グラム陰性菌の外膜に存在しています。

 臨床でよく起こるのは、緑膿菌の院内感染によるエンドトキシン・ショックで敗血症性ショックに至るという症例です。