萎縮性胃炎と胃癌の関係

 弁護士 金﨑 浩之

1 消化器内視鏡 2011,April-728頁から引用

胃癌発生の高危険因子である萎縮性胃炎による体部の萎縮粘膜は、白色光観察では、ひだの消失、褪色調、血管透見の亢進などの所見によって診断されるが、その拡がりを正確に診断することは時に困難。

 →このことから、萎縮性胃炎の所見があったからといって、胃癌の除外診断はできないと言えるのではないか。つまり、萎縮性胃炎の所見と胃癌の存在は両立しうるはず(金﨑)。

・萎縮性胃炎の拡がりは、胃癌発生の危険性と関連しているのみならず、胃癌の組織系や局在に関連しているため、萎縮性胃炎の拡がりを正確に把握することで癌の好発例と好発部位を絞り込み、発見した癌の組織系を推測することが可能。

2 同書734頁から引用

・特に、胃癌が発生するような胃には、胃炎による色調変化、凹凸、構造変化が少なからず併存
 →腫瘍性変化を疑い、病変として拾い上げるべきかの判断が困難な場合も多い。

2 AFI(autofluorescence imaging)

・AFIなどの画像強調内視鏡(imaging enhanced endoscopy: IEE)が開発され、日常診療において胃癌の存在、範囲、質的診断に対して用いられている(同書727頁)。

・AFIでは、萎縮・腸上皮化生のない正常粘膜の胃底腺粘膜は紫色、萎縮性胃炎のある体部粘膜は緑色に描写されるので、萎縮性胃炎の拡がりを把握するのに有用(同書728頁)。