1-1.脳転移の場合の症状の種類

・頭痛、吐き気、麻痺、てんかん発作
 →歩きにくい、物が見えにくい、痙攣する。

・精神症状は、腫瘍の場所によって様々。
 ① 前頭葉:意欲の減退、無関心、上機嫌
 ② 側頭葉:記憶障害、幻覚
 ③ 頭頂葉:失行、失認

転移性脳腫瘍の場合、CT画像はリング状を示す。発見は比較的容易。
非小細胞がんの場合、Ⅰ期で転移が進んでいる可能性が10%、ⅢA期では80%以上

1-2.脳転移の場合の治療方針

サイズが小さい場合、ガンマナイフなどの放射線治療
サイズが大きい場合、手術が基本
※ただし、肺癌からの転移の場合、手術は難しい。

ガンマナイフ→ガンマ線を使った放射線治療装置。メスを入れず、体外から細かい領域に高線量の放射線を掛けることが可能
・境界の明確な、小さな領域のがんに有効
・脳の組織との境目が明確な転移性脳腫瘍に有効

① 全脳照射(WBRT)=広い範囲に放射線を照射

・メリット:見えない転移を抑えられる
・デメリット:正常な部分にも影響が及ぶ

② 定位脳照射=目に見える転移の部分にだけ放射線を照射

・メリット:正常な部分には影響を及ぼさない
・デメリット:目に見えない転移を抑えられない

定位放射線照射(STI)= 定位手術的照射(SRS)+定位放射線治療(SRT)
・定位手術的照射(SRS)→1回のみ照射する
・定位放射線治療(SRT)→分割して照射する

※肺癌からの脳転移の標準的治療は、全脳照射。目に見える転移が4個以内の場合は定位脳照射が有効。(ある程度の予後が期待できる症例には、慢性障害のリスクから、全脳照射では十分な線量を照射できない)

・転移がんに対する抗がん剤治療
 →原則として治癒を目的としていない(治癒率は1%程度)
 延命、日々の生活をより快適にするのが目標

・非小細胞がんに対する抗がん剤治療
 →肺癌に対する抗がん剤治療は、効果が長続きしない
 効果に限界が現れた場合、別の抗がん剤を用いる

・イレッサ=分子標的薬。
 →効く人には高い効用がある、効かない人には全く効用がない
 イレッサを使用した場合の死亡率は3%(通常の抗がん剤は1%)
 ※イレッサ使用中にグレープフルーツジュースを飲むことは禁忌

1-3.予後(非小細胞がんの場合=小細胞がんの場合以外)

・生存期間中央値は1か月
・全脳照射を行った場合は3~6か月
・予後が1~2か月以内の時、大部分は放射線治療が適応
・転移性脳腫瘍を発症する、がんが完治することは少ない

2-1.髄膜炎の場合の症状の種類(髄膜炎=脳脊髄膜への炎症)

・定期的にMRI検査で、自覚症状が乏しい時期に発見可能
(造影脊髄MRI検査を施行しないと発見できない場合もある)

・脳CTよりも脳MRIが、がん性髄膜炎の発見に適している
※発熱と強い頭痛が特徴。
強い頭痛、頭全体がガンガンする
首は固くなり、下を向きにくくなる
重症例では意識障害も

・初期症状:頭痛、嘔吐、精神状態、失調
・その後の症状:複視、聴力低下、顔面知覚障害、下肢の脱力、しびれ、膀胱直腸障害

2-2.治療方針

① 症状緩和目的でステロイド剤や頭蓋内圧降下剤剤を使用
② 放射線療法、化学療法、またはその併用
③ 化学療法=ケフィチニブが効くかどうかはケースによる

2-3.予後

・発症後の生存期間中央値は約3か月と言う研究がある