抗癌剤全般で出現しうる副作用についてまとめる。

1 薬剤アレルギー

① 特に、アナフィラキシー反応に注意!

② 発症時の対策
・投薬の中止及び全身管理
・エピネフリン、抗ヒスタミン薬、気管支拡張薬、昇圧剤、副腎皮質ステロイドなどを投与

2 静脈炎

① 薬剤の血管外漏出により生じる。

② 血管外漏出が判明したら、直ちに投薬中止

③ 発症時の対策
・冷湿布などにより冷やす→ 6時間毎に48時間
・壊死性潰瘍、感染症などを合併→ 外科的処置

3 悪心・嘔吐

4 腎機能障害

① 特に、シスプラチンに注意
・機序: シスプラチン投与→ 近位尿細管壊死→ 腎機能障害

② 予防策
・大量の輸液、利尿薬の投与

5 便秘

① 投薬後数日で出現

② 重症→ 麻痺性イレウスを発症

6 下痢(重要)

① 急性下痢
・投薬後早期に出現
・機序: アセチルコリンの過剰→ 副交感神経刺激→ 急性下痢
・多くは一過性
・対策: 抗コリン薬

② 遅延性下痢
・投薬後4日~10日後に出現
・機序: 抗癌剤投与→ 腸管粘膜の傷害→ 遅延性下痢
・イリノテカン(CPT-11)に注意!→ 投薬後4日以降に重篤な遅発性下痢を発症すると生命予後不良
・好中球の減少→ 腸内細菌により敗血症合併のリスクあり!

7 骨髄抑制

① 好中球500以下→ 感染リスク上昇

② 発熱性好中球減少症
・好中球1000未満、38℃以上の発熱
・敗血症などで致死的になりうる。

③ 血小板減少

8 脱毛

① 投薬後2週間以降

② 可逆的→ 元に戻る

9 肺障害

① 間質性肺炎、過敏性肺炎、肺水腫
・特に間質性肺炎は致死的となりうる
・イレッサ: 5.8%に発症、2.3%が致死的

② GEMと胸部放射線治療の併用は禁忌
・重篤な肺障害を招く

③ 対策
・直ちに投薬を中止