1 単純性血管腫

① 病態生理

・真皮毛細血管の限局性の異常発達
     ↓
 真皮毛細血管の増加と拡張

② 治療

・第一選択: 色素レーザー治療

 -小児は血管が幼弱で皮膚も薄いため、レーザー治療の効果が期待できる。

・その他: 化粧法、手術

③ 予後

・自然消退しない!
・顔面・頭部だと、隆起することあり。
・患児の精神的発育に悪影響を及ぼすおそれあり。

2 いちご状血管腫

① 病態生理

・血管性母斑の中では最も頻度が高い。
・増殖後に自然消退傾向を示す良性腫瘍
・真皮・皮下組織境界にとどまる「局面型」と皮下にも及ぶ「腫瘤型」

※いちご状血管腫の深部病変は、臨床上、「海綿状血管腫」と呼ばれることがある。
しかし、「海綿状血管腫」は成熟した奇形性血管からなる「静脈性病変」で別の病気。
 → 治療方針が大きく異なるので、鑑別が重要

② 治療

・原則: 経過観察(wait-and-see policy)

・但し、
 -腫瘤が大きい場合→ 自然消退後、しわやたるみが残る可能性がある→ 色素レーザー治療
 -眼瞼部で視性刺激遮断弱視を生じる可能性がある→ 色素レーザー治療
 -外耳道付近で外耳道閉塞性難聴を来す可能性がある→ 色素レーザー治療

③ 予後

・腫瘤型では消退が遅れることがある。
・正常皮膚に復することが多いが、腫瘤型だとしわやたるみが残ることがある。

3 海綿状血管腫

① 病態生理

・奇形性血管よりなる静脈性病変
・いちご状血管腫のように急速に増大することはない。
・low-flowの病変(血流が遅い)

② 治療

・小型で無症状→ 経過観察(予後良好)
・low-flowの病変に対しては、「硬化療法」が優れる。
・硬化療法で使用される硬化剤
 -エタノール、オレイン酸モノエタノールアミンなど

③ 予後

・病変部の皮膚壊死、ショック、肺塞栓など
 → 十分な説明必要(インフォームド・コンセント)