子宮筋腫

 

1 定義

  子宮に発生する良性疾患であり、筋線維と結合組織からなる結節性病変(平滑筋腫)のために、子宮体積の増大を認める。エストロゲン依存性疾患と考えられており、性成熟期に顕在化し、閉経後には沈静化する。

 

2 病態

  不妊症(特に粘膜下筋腫)とのかかわりが推定されており、妊孕性の低下を招く可能性がある。

 

3 症状

  30代以上の女性の45人に1人は有しているとされ、無症候性のことも珍しくなはないが、主たる症状は過多月経や過長月経など出血にまつわるものが多い。

 

4 診断

  症状で疑診を抱き、双合診で子宮の肥大を認めれば、鑑別診断には経腟超音波検査やMRIによる画像診断が有用である。

  境界明瞭な腫瘤を単発あるいは多発性に認めていびつな形状をとることが多い。

 

5 治療方針

  無症候性では積極的に治療を行う必要性に乏しいが、定期的な経過観察は行うのがよい。過多月経による貧血、日常生活に支障をきたす疼痛、あるいは不妊・不育などの症状がある場合には治療の対象となる。一般に薬物療法は一時的な効果を認めるのみで根治させることは難しく、手術療法が考慮されることが多い。根治手術は子宮全摘術であるが、晩婚化の時代を反映して、子宮を温存する核出術が増えている。

 

6 裁判例

  東京地判平成7年9月18日

→子宮筋腫手術に関して、執刀医に縫合上の過失があったとされた事例

                         以上