定義・分類

 リンパ系腫瘍(造血器腫瘍の中で、リンパ系細胞に生じた遺伝子変異によって細胞が腫瘍性増殖を生じ、白血病型/悪性リンパ腫型/両型、と複数の病態を呈する疾患。)は、異質な腫瘍の集合であり、網内系とリンパ系に生じる。 腫瘍細胞の由来によって、ホジキンリンパ腫(ホジキン病)、B細胞腫瘍、T・NK細胞腫瘍に分類され、B細胞腫瘍とT・NK細胞腫瘍のうち悪性リンパ腫の病態を取りやすいものを非ホジキンリンパ腫という。 悪性リンパ腫は、腫瘍細胞が腫瘤を形成する点に特徴がある。

非ホジキンリンパ腫についての詳分類

 非ホジキンリンパ腫はさらに、低悪性度型(indolent lymphoma)と侵攻型(aggressive lymphoma)に分類される。 侵攻型ホジキンリンパ腫の場合、進行は急速であるが治療に反応し、治癒が望めるものが多い。低悪性度型非ホジキンリンパ腫の場合、経過は慢性的・緩徐であり、治療への反応はあっても寛解と再発を繰り返すため、治癒には至らないものが多い。

治療

 非ホジキンリンパ腫に対する治療は一義的ではなく、病型(FL/MCL/DLBCL/HL/ATL/NHL等)によって異なるが、基本的には多剤併用化学療法と放射線療法となる。

 多剤併用化学療法は、CHOP療法、R-CHOP療法、ESHAP療法、EPOCH療法等、用いられる薬剤の頭文字をとって名づけられている。それぞれの薬剤に特徴的な副作用が存在するため、薬剤の投与にあたっては、各薬剤の添付文書の記載も参照した密な観察が必要となる。

 たとえば、CHOP療法のうちH(Hydroxydaunorubicin)にあたるアドリアマイシン(アドリアシン、ADM、ドキソルビシン、DXR等)は、代表的かつ効果的な抗がん剤とされているが、主たる副作用として蓄積性心毒性があるため、患者に対する総投与量に注意した慎重な状態観察(特に心臓の状態)を要する。

参考文献
・病気がみえる vol.5 血液 第1版(株式会社メディックメディア)
・今日の治療指針2011(株式会社 医学書院)
・メルクマニュアル 第18版(日経BP社)
・ドキソルビシン塩酸塩注射用10mg・50mg「NK」添付文書(日本化薬株式会社)
・同・医薬品インタビューフォーム(日本化薬株式会社)