改正風俗営業法が6月から施行、24時間クラブ営業が解禁

 昨年6月、選挙前の参議院本会議で、クラブなどの深夜営業を緩和する改正風俗営業法が可決し成立し、今年の6月から施行されています。
 現在は、派手な照明機材や大音量を出すスピーカー、演出のためのスモーク、バーカウンター、そしてDJブースが設置された、いわゆる「クラブ」について、営業時間を原則として午前0時までに制限しています。
 改正法は、これを「クラブの店内が10ルクス以上の明るさなら、風俗営業から外して24時間営業を可能とする」ものです。

 要するに、「上映前の映画館」と同じかそれ以上の明るさで、酒や食事を提供するクラブは、そもそも「風俗営業」ではなく「飲食店」として認めるということです。
 もっとも、「飲食店」になったからといって単純に24時間営業が許されるわけではなく、新しく規定される「特定遊興飲食店」としての許可を得なければなりません。
 この「特定遊興飲食店」は、お客さんに「遊興させる」、つまり、躍らせたり、ショーを見せたり、ゲームに参加させたり、店が主催してスポーツの応援をしたりしながら飲食を提供するジャンルの店舗を意味しており、この許可の基準は都道府県ごとに定めることができるとしているので、実際に「24時間営業のクラブ」を営業できる地域や、その条件などは、これから決められていくのでしょう。

 この改正、クラブ経営者にとっては願ったり叶ったりなのですが、実は改正法、クラブ経営者に警察と連携して防犯する義務や、店周辺での客の迷惑行為を防止する義務なども規定してあり、また、年齢確認なんかもしっかりやらなければならないので、結構、大変のようです。

2020年の東京オリンピックに向けた施策か

 ところで、私はこの改正は、2020年の東京オリンピックに向けた施策の一つなのではないかと思います。
 東京オリンピック招致委員会によれば、オリンピックの開催期間中、1日当たり92万人が東京を訪問すると想定しており、また、外国人観光客は2020年には3300万人に達すると豪語しているようです。

 安直な考えですが、欧米系の方々はダンスが好きですし、今後、欧米で流行っている「野外フェス」といった外国の方が好きそうなイベントも増えることでしょう。また、日本人であっても、単純に酒を飲みながら同じ選手やチームを応援する者どおしでスポーツを観戦するのは最高に楽しいことです。日本を訪問する外国の方にこういったところで遊んでもらえれば、いたれりつくせりです。

 しかし、スポーツ観戦バーで酒や食事を出す行為や、野外のスクリーンなどにテレビで生放送しているゲームを写し出して観客にお酒を売ったりする行為、これらも「特定遊興飲食店」に該当するのであれば、許可が必要となります。
 そうすると、スポーツ観戦バーなどを「特定遊興飲食店」として許可制にすることで、”勝手にオリンピックなどの映像を流すこと”も制限することができるわけです。
 当たり前の話ですが、「サッカーのワールドカップ」や「オリンピック」の映像はものすごい金額の放映権などが絡んできます。
 放映権をもっている側からすれば、その”ネタ映像”をフリーライドで利用され、客からの飲食代で儲けられてはおもしろくありません。

 こういったオリンピックなどに絡む利権などが「単に飲食するだけでなく、お客さんに踊ったり、騒いだり、スポーツを観戦させたりして楽しんでもらう店」という新しいカテゴリーを設け、知らないところで、知らないうちにオリンピックのような映像のフリーライドを規制しているのかもしれません。
 私のいらぬ心配だったらすみません。